Q: Q2. 契約を結ぶ際、書面に必ず記載しなければならない事項は何ですか？

以下の16項目を書面に記載し、署名または記名押印して、お互いに交付する必要があります。 工事内容 請負代金の額 工期（着手・完成の時期） 工事をしない日・時間帯の定め（ある場合） 前金払いや出来高払いの時期・方法（定めがある場合） 設計変更や工事中止の際の、工期・代金の変更や損害負担の定め 天災など不可抗力による、工期変更や損害負担の定め 物価変動などによる、工事内容や代金の変更の定め 第三者に損害を与えた場合の、賠償金負担の定め 注文者が資材や機械を提供する際の、内容や方法の定め 完成検査や引き渡しの時期・方法 工事完成後の、代金支払いの時期・方法 契約不適合責任（瑕疵担保責任）や、その保証に関する定め（ある場合） 履行が遅れた場合の、遅延利息や違約金など 契約に関する紛争の解決方法 その他国が定める事項

Question 1

Q1. 建設工事の請負契約を結ぶ際の、最も基本的な原則は何ですか？

Accepted Answer

契約の当事者（注文者と請負人）は、それぞれ対等な立場に立ち、お互いの合意に基づいて公正な契約を結ばなければなりません。また、契約後は信義に従い、誠実にその内容を履行する義務があります

Question 2

Q2. 契約を結ぶ際、書面に必ず記載しなければならない事項は何ですか？

Accepted Answer

以下の16項目を書面に記載し、署名または記名押印して、お互いに交付する必要があります。

1. 工事内容
2. 請負代金の額
3. 工期（着手・完成の時期）
4. 工事をしない日・時間帯の定め（ある場合）
5. 前金払いや出来高払いの時期・方法（定めがある場合）
6. 設計変更や工事中止の際の、工期・代金の変更や損害負担の定め
7. 天災など不可抗力による、工期変更や損害負担の定め
8. 物価変動などによる、工事内容や代金の変更の定め
9. 第三者に損害を与えた場合の、賠償金負担の定め
10. 注文者が資材や機械を提供する際の、内容や方法の定め
11. 完成検査や引き渡しの時期・方法
12. 工事完成後の、代金支払いの時期・方法
13. 契約不適合責任（瑕疵担保責任）や、その保証に関する定め（ある場合）
14. 履行が遅れた場合の、遅延利息や違約金など
15. 契約に関する紛争の解決方法
16. その他国が定める事項

Question 3

Q3. 契約内容を変更するときも、書面が必要ですか？

Accepted Answer

はい。契約内容を変更する場合も、その変更内容を書面にし、署名または記名押印して相互に交付しなければなりません。

Question 4

Q4. 契約書や変更合意書を、電子データでやり取りすることは可能ですか？

Accepted Answer

はい、可能です。相手方の承諾があれば、電子契約サービスなど、国が定める情報通信技術を利用した方法で契約を締結・変更することができ、その場合は書面を交付したものとみなされます。

Question 5

Q5. 請負人が「現場代理人」を置く場合、何をすべきですか？

Accepted Answer

その現場代理人の権限の範囲や、注文者が現場代理人へ意見を申し出る方法などを、書面で注文者に通知しなければなりません。

Question 6

Q6. 注文者が「監督員」を置く場合、何をすべきですか？

Accepted Answer

その監督員の権限の範囲や、請負人が監督員へ意見を申し出る方法などを、書面で請負人に通知しなければなりません。

Question 7

Q7. 注文者が、不当に安い金額で契約を強制することはできますか？

Accepted Answer

いいえ、できません。注文者は、自己の取引上の優位な立場を利用して、工事に必要な通常の原価を下回るような不当に低い金額で請負契約を結んではなりません。

Question 8

Q8. 注文者が、使う資材や購入先を無理やり指定することはできますか？

Accepted Answer

いいえ、できません。契約後に、注文者が自己の立場を不当に利用して、請負人に特定の資材や機械、購入先を指定して購入させ、その利益を害することは禁止されています。

Question 9

Q9. 工期を不当に短く設定することはできますか？

Accepted Answer

いいえ、できません。注文者は、通常必要とされる期間より著しく短い工期で契約を結んではなりません。

Question 10

Q10. 注文者がQ7～Q9のような違反行為をした場合、どうなりますか？

Accepted Answer

建設業の許可を与えた国土交通大臣や都道府県知事が、その注文者に対して必要な勧告を行うことができます。勧告に従わない場合は、その事実を公表されることがあります。

Question 11

Q11. 建設業者は、見積りについてどのような義務がありますか？

Accepted Answer

契約前に、材料費や労務費などの内訳を明らかにした見積りを行うよう努めなければなりません。また、注文者から請求された場合は、契約成立までに見積書を交付する義務があります。

Question 12

Q12. 注文者は、建設業者が適正な見積りをするために、何をすべきですか？

Accepted Answer

契約や入札の前に、できる限り具体的な工事内容などを提示し、建設業者が見積りを行うために必要な一定の期間を設けなければなりません。

Question 13

Q13. 地盤沈下など、工事に影響しそうな情報を注文者が事前に知っていた場合、伝える義務はありますか？

Accepted Answer

はい。注文者は、工期や請負代金に影響を及ぼすおそれのある事象（地盤沈下など）があると認めるときは、契約前にその情報を建設業者に通知しなければなりません。

Question 14

Q14. 注文者が工事代金を前払いする場合、何を請求できますか？

Accepted Answer

注文者は、前払いをする前に、建設業者に対して保証人を立てることを請求できます。建設業者が保証人を立てない場合、注文者は前払いをしないことができます。

Question 15

Q15. 請け負った工事を、そのまま別の業者に丸投げ（一括下請負）することはできますか？

Accepted Answer

則として禁止されています。ただし、公共工事以外で、あらかじめ発注者（注文者）から書面による承諾を得た場合は、例外的に認められます。

Question 16

Q16. 注文者は、仕事ぶりが悪い下請負人の交代を要求できますか？

Accepted Answer

はい。工事の施工が著しく不適当だと認められる下請負人がいる場合、注文者は元請負人に対して、その下請負人の変更を請求することができます。

Question 17

Q17. 「業務委託契約」のような名称であれば、法律のルールは適用されませんか？

Accepted Answer

いいえ、適用されます。契約の名称が「委託」などであっても、報酬を得て建設工事の完成を目的とする契約であれば、すべて**「建設工事の請負契約」とみなされ**、法律の規定が適用されます。

建設工事の請負契約について